夜寝る前
時々
自分が怖いモノについて考える。
夜なんか怖くない
真っ暗なのは怖くない
怖いのは日が落ちるとき
ゆっくりゆっくり夜に近づく時
完全に光が消えるまで
安心できない
まるで飼い主の家に行く時の箱の中みたい
空気入れの隙間から漏れる光が
無性に怖かった
不意に来る運搬の強い揺れより
小さくて逆に気になってくる話し声より
箱の中をぼんやり照らす光の方が怖かった
それに
周りに誰も居なかったコト
それも怖かった
箱に入る前は研究所の試験管の中で
ズラリと仲間が入った試験管の中で
一日に健康状態を何回かチェックされてた
会話なんかしてない
けれど
横を見ればガラス越しに沢山のリヴリー
定期的にやってくる研究員
そこは常に明るくて独りじゃなかった
苦しい環境じゃない
だからといって楽しい環境でもない
変化の無い安定した環境だった
意識を持った時からこの環境だった
だから箱の中が
薄暗さが
差し込む光が
箱から出た後が
環境が劇的に変わった
だから怖いのかな
安定した環境を求めてるのかな
そんなのが
箱を出てからツマラナイのはもう分かってる
でも
あの薄暗さが
箱の中で独りだった事が
いまだに自分の中で怖いモノに分類されてる
なんでだろう
何時も
答えを浮き彫りにする前に寝ちゃうんだけど・・・・





怖さを知るための自問自答

寝る前に考える